2016年12月18日日曜日

【本感想】翻訳できない世界のことば

【本感想】翻訳できない世界のことば


お気に入りの本の紹介です。
ボードゲームとは直接関係ありませんが、見た目のかわいらしさ、読んだ時の発見、まとまり感という点で、僕がボードゲームに対して覚える愛らしさと同ベクトルの本を紹介したいと思っています。



1単語に置き換えられない感情ってありますよね。
布団への欲求とか、雨への怒り、とか一点差で負けた悲しみとか。
様々なシチュエーションで湧き出る、色んな形の感情。

言葉にして誰かに伝えたときに、共感してもらえるととっても嬉しいものです。

じゃあもしそういう単語が、他の国ではもっと広く一般的だったと気づいたら、どう思うでしょう?
それはつまり、国民レベルでその感情を共感できているということ。

この本では、日本語に1対1で翻訳できない、感情や出来事、単位の単語等の紹介がされています。
バナナに関する謎な単位から、強い愛情に関する言葉まで。
可愛いけれど、どこか心打つイラストとともに紹介されています。

そんな中、自分にとってすごく腑に落ちる単語を見つけられることがあります。
そしてそんな単語に出会ったとき、とても不思議な多幸感に包まれるんです。
言葉が存在しているということは、多くの人とその感情を共感できてるって事ですもんね。


ちなみに僕のおすすめの言葉は

“HIRAETH”(ヒラエス) :もう存在しない場所、帰ることのできない場所への郷愁や哀愁の気持ち
“TREPVERTER”(トレップヴェルテル):その場では思いつかず、後になって気づいた
の2つ。

ただ言葉が存在だけで力強さを得られる、という新たな発見に驚かされた一冊でした。

翻訳できない世界のことば翻訳できない世界のことば
エラ・フランシス・サンダース 前田 まゆみ

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