ワンス　アポン　ア　タイム/Once Upon a Time プレイ人数：2-6人 プレイ時間：20-40分程度

むかしむかしあるところに、どんなせかいがあったのでしょう

【ルール要約】

・物語に登場するような様々な物や場所、出来事などが描かれたカードと、結末が示されたカードを使って物語を紡ぎます

・語り部は、自分の持っているカードに描かれているものが登場するような話をして、結末に繋げていきます

・他のプレイヤーは、語り部が紡ぐ物語に登場したものと同じカードを持っていれば、話に割り込んで自分の物語を紡ぐことができます

・上手く話をつなげて、結末カードを出したプレイヤーの勝利です。

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【感想と評価】

童話を即興で作成して、手持ちのカードを無くしていく一風変わったゲーム。
日本語版が遂に発売になりました。

ルールは緩いので、明確なゲーム性を求めるプレイヤーには少し曖昧過ぎるところがあるかもしれませんが、そこに目を瞑りさえすれば非常に面白いゲームです。

カードに描かれている物は釜やお城、ドラゴンなど、皆西洋の童話にでてきそうな単語ばかりで、適当に手札のカードを組み合わせてお話を語るだけでそれっぽく聞こえるのが面白いです。

でも、このゲームの真の面白さは、結末カードに中々辿り着けず、物語が紆余曲折をし始めた頃。

その場のノリでストーリーの展開がどんどん変わっていくので、途中で始めの方の話が完全無視されていたり、自分の結論に収束させようとして超展開の連続になったりと、ある地点で全員何かが吹っ切れたような状態になって、爆笑を誘ってきます。

結末カードを出した後に、自分達が紡いできた物語のスケールの大きさと内容の無さに改めて感心するのもまた楽しい時間。

場の空気感や仲、また即興で話す事への得手不得手はあるものの、美しいカードに、自然とこぼれる笑い、そして時として訪れる奇跡のようにできあがった綺麗なストーリーなど、それぞれのベクトルに瞬間最大風速を持っているゲームだと思うので、一度は体験してもらいたいと思います。

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